2026/07/23 17:38


高級家具はなぜこんなに値上がりしているのか


要因①:急激な円安が輸入コストを直撃


日本国内に流通する家具の約6割は、輸入品または輸入部材を使った製品です。カッシーナ、ミノッティ、B&B Italiaといったイタリアの高級ブランドはすべて現地製造のため、当然ながら円安の影響をダイレクトに受けます。


要因②:木材・皮革・金属、すべての原材料費が高騰


新型コロナウイルスの感染拡大を境に、世界的な住宅需要の急増によって木材が不足しました。北米産針葉樹の先物価格はピーク時にコロナ以前の4倍近くに高騰し、イタリアや北欧からの輸入材にも波及しています。


さらにロシアによる木材輸出制限とウクライナ情勢によるサプライチェーンの混乱が拍車をかけ、原材料のひっ迫は2024年以降も続いています。高級家具に使われる上質な天然皮革や希少な木材は、大量生産品よりも調達コストの影響を受けやすく、素材の品質を落とすわけにはいかないブランドほど値上げ幅が大きくなる傾向があります。


要因③:物流コストの構造的な上昇(2024年問題)


海上輸送コンテナ運賃の急騰に加え、国内では「2024年問題」による物流コストの上昇が進んでいます。トラックドライバーの労働時間規制強化により、物流各社は運賃の引き上げを余儀なくされました。


高級家具はもともと大型・重量物が多く、1件あたりの配送コストが割高になりやすい商品カテゴリです。出張配送・設置サービスが標準となっているハイエンドブランドでは、この人件費・物流費の上昇がそのまま本体価格に転嫁されています。